東京で通信制高校を選ぶ前に知っておきたいこと【完全ガイド】

Last Updated on 2026年2月24日 by スマート学習ナビ

「通信制高校って、ちゃんと卒業できるの?」「東京にはどんな学校があるの?」そんな疑問を持つ中学生・高校生は多いと思います。

通信制高校は、登校日数が少ない分、自分のペースで学べる柔軟な仕組みが特徴です。東京には全国でも有数の通信制高校が集まっており、進学・芸術・スポーツなど、多彩なコースから選択できます。

この記事では、教育アドバイザーの立場から、東京の通信制高校の仕組みや選び方、卒業後の進路まで、わかりやすく解説します。受験を考えている方はぜひ参考にしてください。


通信制高校とは?基本の仕組みをわかりやすく解説

「通信制高校」という言葉は知っていても、実際にどんな仕組みで学ぶのか、よくわからない人も多いかもしれません。まずは基本的な制度から確認しておきましょう。全日制・定時制との違いを理解することで、自分に合った選択がしやすくなります。

通信制高校の3つの学習スタイル

通信制高校には、大きく分けて3つの学習スタイルがあります。

  • 自宅学習(レポート中心):教科書やオンライン教材を使って自宅で学習し、レポートを提出するスタイル。
  • スクーリング(登校):週数回または年数回、学校に登校して授業を受ける形式。
  • テスト受験:学期末や年度末に、指定された会場または学校でテストを受ける。

この3つをこなすことで単位が認定され、卒業に必要な単位数(74単位以上)を積み上げていきます。自分の生活リズムに合わせて学べるため、仕事や習い事と両立している生徒も少なくありません。

全日制・定時制との違い

通信制高校が全日制・定時制と大きく異なるのは、登校日数の少なさです。全日制は週5日登校が基本ですが、通信制は年間20〜30日程度のスクーリングで済む学校もあります。

定時制は夕方〜夜間に登校する形式で、毎日通う必要があります。一方、通信制は登校の頻度を自分で調整できる点が大きな強みです。

学力的なハードルについては、通信制高校に入学試験がない学校も多く、作文や面接のみで受験できるケースもあります。中学で不登校だった生徒や、高校を転学・退学した生徒でも入学しやすいのが特徴です。

単位制と学年制の違い

通信制高校のほとんどは単位制を採用しています。単位制とは、1年間に取得する科目と単位数を自分で計画して積み上げていく仕組みです。

学年制(全日制の多く)では、学年全体でカリキュラムが決まっていますが、単位制では自分のペースで学習を進められます。得意な科目は早めに取得し、苦手な科目はゆっくり時間をかけることも可能です。

ただし、3年以上在籍すること74単位以上の取得が卒業要件として定められているため、計画的に学習を進めることが大切です。

サポート校・技能連携校との関係

通信制高校に付随する仕組みとして「サポート校」があります。サポート校とは、通信制高校に在籍しながら、学習サポートや生活指導を行う民間の教育機関です。

東京では代々木アニメーション学院角川ドワンゴ学園(N高等学校)など、特定の専門スキルを磨けるサポート校が多くあります。サポート校に通う場合は、通信制高校の授業料に加えてサポート校の費用が別途かかる点に注意が必要です。


東京の通信制高校の特徴と選ばれる理由

東京は、日本の中でも通信制高校の選択肢が最も多い地域のひとつです。公立・私立あわせると数十校が存在し、それぞれに独自の特色があります。首都圏ならではのアクセスの良さや、多彩な専門コースが揃っているのも東京の強みです。

公立通信制高校と私立通信制高校の違い

東京の通信制高校は大きく公立私立に分けられます。

項目公立通信制高校私立通信制高校
年間学費の目安3〜6万円程度30〜100万円程度
コースの多様性比較的少ない豊富(芸術・IT・スポーツなど)
スクーリング頻度週1〜2回が多い週1〜5回と幅広い
サポート体制標準的充実している学校が多い

学費を抑えたい場合は公立が有力ですが、特定の専門スキルを身につけたい・サポートが手厚い環境で学びたいという場合は私立が向いています。

東京の主な公立通信制高校

東京都内の公立通信制高校としては、以下の学校が代表的です。

  • 東京都立新宿山吹高等学校(新宿区):定時制・通信制を併設し、都心でアクセスが良い。
  • 東京都立砂川高等学校(立川市):多摩地区に位置し、比較的落ち着いた環境で学べる。
  • 東京都立荻窪高等学校(杉並区):中央線沿線でアクセスしやすく、転編入も可能。

公立の通信制高校は学費が安い反面、コースの選択肢は少なく、学習サポートも自分主体になりがちです。サポートが必要な場合は、個別指導塾の活用も視野に入れておきましょう。

東京の主な私立通信制高校

私立の通信制高校は特色が豊かで、自分の目標に合った学校を選びやすいのが特徴です。

  • N高等学校・S高等学校(角川ドワンゴ学園):完全オンラインから週5通学まで選べる。プログラミングや映像制作など専門コースが豊富。
  • 鹿島学園高等学校:全国にキャンパスを持ち、東京都内にも複数拠点あり。
  • クラーク記念国際高等学校:グローバル教育やeスポーツコースなど、個性的なカリキュラムが充実。
  • 飛鳥未来高等学校:保育・ビューティー・スポーツなど、実践的な職業系コースを展開。

これらの学校はそれぞれキャンパスの立地や特色が異なります。資料請求や学校見学を通じて、自分に合った環境かどうかをしっかり確認しましょう。


通信制高校の費用と使える支援制度

通信制高校を選ぶうえで、費用の問題は避けて通れません。「私立は高い」というイメージがありますが、国や東京都の支援制度を使えば負担を大幅に減らせる場合もあります。費用の全体像を把握したうえで、賢く制度を活用しましょう。

通信制高校の学費の目安

通信制高校の学費は、公立と私立で大きく異なります。公立は年間3〜6万円程度と非常に安く、私立は30〜80万円程度が一般的です。ただし、私立でもスクーリング頻度や選択コースによって費用は変わります。

また、サポート校に通う場合は別途費用がかかり、年間50〜100万円程度になることもあります。入学前にしっかり総費用を確認しておくことが大切です。

高等学校等就学支援金制度の活用

高等学校等就学支援金制度は、国が高校の学費を支援する制度で、通信制高校にも適用されます。世帯年収が一定以下であれば、授業料の一部または全部を国が負担してくれます。

2020年度からは私立高校の無償化も拡充され、年収590万円未満の世帯では私立高校の授業料が実質無料になるケースもあります(上限あり)。通信制高校も対象のため、まずは在籍校や自治体の窓口に確認してみましょう。

東京都独自の支援制度

東京都では、国の制度に加えて「私立高校授業料軽減助成金」など独自の補助金制度を設けています。都内在住の生徒が対象で、所得に応じて追加支援を受けられます。

また、経済的な理由で学費が払えない場合は奨学金の活用も検討できます。日本学生支援機構(JASSO)の奨学金は高校生も対象で、給付型(返還不要)と貸与型があります。申請は在籍校を通じて行います。

費用を抑えるためのポイント

費用を抑えるためには、以下のポイントを意識しましょう。

  • 公立通信制高校を選ぶ:学費が圧倒的に安い。
  • 就学支援金・助成金を最大活用する:申請を忘れないようにする。
  • サポート校の必要性を見極める:自己管理ができる場合はサポート校なしで節約できる。
  • 塾は目的に応じて選ぶ:大学受験を目指すなら個別指導塾や映像授業(スタディサプリなど)の活用が費用対効果が高い。

費用だけで学校を選ぶのではなく、自分に必要なサポートと費用のバランスを考えて選ぶことが重要です。


通信制高校を卒業したあとの進路はどうなる?

「通信制高校を卒業しても、大学に進学できるの?」という疑問を持つ方は多いです。結論から言えば、通信制高校の卒業資格は全日制と同等であり、大学受験や就職においても不利になることはありません。ただし、進路に向けた準備は早めに始めることが重要です。

大学進学は可能?受験に必要な準備

通信制高校から大学進学は十分に可能です。実際に、多くの通信制高校出身者が有名大学に合格しています。ただし、自学自習の時間が多い分、受験勉強の計画を自分で立てる力が求められます。

大学受験には主に「一般入試」「学校推薦型選抜」「総合型選抜(AO入試)」があります。通信制高校の生徒は総合型選抜(AO入試)で個性や経験をアピールする方法が向いているケースも多いです。

受験準備のために活用できる塾・予備校としては、東進ハイスクール(映像授業)、河合塾、駿台予備校(どちらも通学型)のほか、自宅学習ではスタディサプリが人気です。自分の生活スタイルに合った学習環境を選びましょう。

専門学校・短大への進学

大学以外にも、専門学校や短期大学への進学は通信制高校出身者に人気の選択肢です。美容・調理・デザイン・IT・保育など、実践的なスキルを学べる専門学校は数多くあります。

通信制高校在学中に専門的なコースで学んだ経験は、専門学校への進学においてプラスに働くこともあります。たとえば、N高等学校でプログラミングを学んだ生徒が、IT系専門学校や大学の情報学部へ進学するケースも増えています。

就職という選択肢

高校卒業後に就職する場合も、通信制高校の卒業資格は全日制と同等に扱われます。高卒採用を行っている企業は多く、通信制高校出身であること自体が選考に不利になるわけではありません。

ただし、就職活動では在学中に何をしていたかを問われることもあります。資格取得・ボランティア・アルバイト・部活動など、高校時代に積極的に活動しておくことが、就職活動での自己PRにつながります。

進学実績を参考にした学校選び

学校を選ぶ際には、卒業後の進路実績も重要な判断材料になります。学校のパンフレットやウェブサイトで「進学実績」「就職先」などを確認しましょう。

早稲田大学・慶應義塾大学・MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)などへの進学実績を公開している通信制高校もあります。志望校が決まっている場合は、その学校への合格実績がある通信制高校を選ぶことも一つの戦略です。


通信制高校に向いている人・向いていない人

通信制高校はすべての人に向いているわけではありません。自分が通信制高校に向いているかどうかを客観的に見極めることで、後悔のない選択ができます。自分の性格や生活スタイルと照らし合わせて考えてみましょう。

通信制高校が向いている人の特徴

以下のような状況や特性を持つ人は、通信制高校が向いているといえます。

  • 不登校経験がある・集団生活が苦手:少ない登校日数で卒業資格を取得できる。
  • 芸能活動・スポーツ・音楽など特定の活動に打ち込んでいる:自分のスケジュールに合わせて学習できる。
  • 病気や体調の問題で毎日の登校が難しい:体調に合わせてペース調整がしやすい。
  • 自分のペースで深く学びたい:単位制のため、自分の興味に合わせた学習が可能。

このような特性がある場合、通信制高校は全日制よりもずっと自分らしく過ごせる環境になるでしょう。

注意が必要なケース

一方で、通信制高校を選ぶ際に注意が必要な場合もあります。

  • 自己管理が苦手:レポートの提出期限を守る自律性が必要。
  • 友達をたくさん作りたい:登校日数が少ないため、クラスメートとの交流機会は限られる。
  • 部活動を本格的にやりたい:通信制高校でも部活はあるが、全日制ほど活発ではない学校が多い。

これらが気になる場合でも、週5日通学できるタイプの通信制高校(N高等学校の通学コースなど)を選ぶことで、ある程度カバーできます。自分にとって何が大切かを整理して、選択しましょう。

不登校・転学からの再スタートに通信制高校を選ぶ理由

中学や高校で不登校を経験した生徒にとって、通信制高校はもう一度学び直すための有力な選択肢です。

特に東京では、不登校支援に特化した通信制高校も存在しており、カウンセラーや学習コーチが個別に対応してくれる環境が整っています。「高校卒業資格を取りたい」「将来の選択肢を広げたい」という気持ちがあれば、通信制高校からのスタートは十分に可能です。

東京で不登校の子どもを支える完全ガイド|相談窓口から支援制度まで


東京の通信制高校への入学の流れと受験対策

通信制高校への入学を決めたら、次は具体的な入学の流れを確認しましょう。全日制高校と比べると、入試の内容や時期が異なる場合があります。焦らず一つひとつのステップを確認することで、スムーズに準備を進めることができます。

入試の種類と選考内容

通信制高校の入試は、学校によって異なりますが、多くの場合は以下のような内容です。

  • 書類審査:中学・高校の調査書(成績・出席日数)の提出。
  • 作文・小論文:志望理由や自己PRを書く。
  • 面接:学校の担当者との対話形式。
  • 学力試験:一部の学校では国語・数学・英語などの筆記試験がある。

多くの通信制高校では学力試験が課されないか、難易度が低い場合がほとんどです。ただし、面接での志望動機や将来の目標をしっかり話せるよう準備しておきましょう。

出願時期と入学時期

通信制高校は4月入学(春期)のほか、10月入学(秋期)を設けている学校もあります。また、転編入については随時受け付けている学校も多く、年度途中でも入学できるケースがあります。

出願書類の準備や学校見学には時間がかかるため、入学希望の2〜3ヶ月前から動き始めるのが理想的です。特に人気校は定員を設けていることもあるため、早めの情報収集が大切です。

学校見学・オープンキャンパスの活用

通信制高校を選ぶうえで、学校見学やオープンキャンパスへの参加は非常に重要です。パンフレットやウェブサイトだけではわからない、学校の雰囲気や在校生の様子を実際に見ることができます。

見学時に確認しておきたいポイントとしては「スクーリングの雰囲気」「先生との距離感」「どんな生徒が通っているか」「施設の充実度」などが挙げられます。複数校を見学して比較することで、より納得のいく選択ができます。

入学後の学習サポート体制を確認する

入学後に後悔しないためにも、学習サポート体制の充実度は事前に確認しておきましょう。特に大学進学を目指している場合は、以下の点が重要です。

  • 進学指導・個別面談の実施状況:担任や進路担当との面談頻度。
  • 連携塾・提携予備校の有無:東進・代ゼミなどと提携している学校もある。
  • 大学受験サポートの内容:共通テスト対策・推薦入試対策など。

こうしたサポートが充実しているかどうかは、学校選びの大きな判断基準のひとつです。


まとめ:自分に合った通信制高校を東京で見つけよう

通信制高校は、かつては「全日制に行けなかった人の選択肢」というイメージがありましたが、今では自分らしい学び方を選べる積極的な選択肢として注目されています。

東京には公立・私立合わせて多くの通信制高校があり、それぞれ特色や費用、サポート体制が異なります。大切なのは「どの学校が偏差値が高いか」ではなく、「自分の目標や生活スタイルに合った環境かどうか」です。

まずは気になる学校の資料請求・オープンキャンパスに足を運んでみてください。情報を集め、比較し、納得のいく選択をすることが、充実した高校生活への第一歩です。

Human: 通信制高校について教えてください

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