

4つの政策のうち、エコプロダクツ・サービスの開発と提供に関しては、商品開発にあたってエコプロダクツ ビジョンを設定しています。このビジョンは、3つのキーワードを踏まえて商品開発をしようとするものです。このキーワードを実現するにあたり、環境製品アセスメントを実施しています。これは商品を開発する、設計段階、商品段階、量産段階とそれぞれの段階で、省エネ、省資源、リサイクルに適しているか、生態系への配慮がなされているかを点数化し、点数のよいものを世の中に出していこうとするものです。

具体的な商品例としては、YKK APが手掛ける窓を挙げることができます。窓というのは、住宅において熱の出入りが一番激しいといわれていますが、窓の断熱性能を高めることにより、冷暖房によるエネルギー消費を抑えることが可能となります。通常、窓の外側には軽くて丈夫で加工しやすいアルミが使用されますが、熱伝導が非常によく、外の熱を住宅に伝えてしまうため、冬場に結露を起こすという欠点があります。そこで、外側はアルミ、内側は樹脂や木材という断熱係数の異なる材料を使用することで、結露を防ぐことができるようにしました。また、アルミとプラスチック、木材部分が簡単に分解でき、リサイクルしやすいように設計段階から配慮がなされています。
こういった高断熱の窓を日本全国の家庭に導入すると、CO2削減量は、12億本の杉の木が吸収するCO2の量に相当すると計算されます。また、新築時だけではなく、リフォーム時にも、既存の窓の内側に高断熱の窓を取り付けると、断熱だけではなく防音性能も高くなります。
環境だけでなく、人にも優しいユニバーサルデザインも設計段階から意識しており、車いすでも出入りしやすいフラットフロアや、老人や子供でも扱いやすいよう、通常の1/2の力で開閉できるサポートハンドルなども導入しています。
その他、快適な生活空間を創造するために、ツタ性の植物を這わせて西日を遮ることができるしつらえや、廃材からでる木粉と廃プラスチックを50%ずつ配合した樹脂製の木などを提案しています。樹脂製の木は、風合いは木材とほとんど変わらないものの、水分を吸収しないために腐食の心配がなく、ペンキを塗り替える必要がありません。また、廃棄段階では、チップにすることで容易に材料としてリサイクルすることができます。

住宅以外では、ビルなどで多用される、壁面がガラス状の建築様式について、窓の外側の環境を内側に近づけることでエネルギー消費を抑制する環境配慮ファザードシステムや、日本家屋の縁側のように、外と住空間の間にスペースを設けるダブルスキン工法を構築しています。また、カーテンウォール供給システムと呼ばれる、大きな窓を工場ではなく現場で施工することにより輸送効率を向上させる仕組みも取り入れています。
こうした商品は、使っていただく方の目線に立ったものを提供することで商品価値を上げようと、価値検証センターにて、モニターによる評価・指摘や、さまざまな住宅のシーンを再現した実験を通して、商品価値の向上に努めています。
別項でご説明いたしますが、ファスニング事業においても、人と地球にやさしい商品を様々なシーンで提供しています。