実際に取り組みが始まっている事例を元に、「エコサークル」の状況についてご説明させていただきます。
現在、商品の開発、商品化及びその回収再利用を共同で進めている小売店さんやメーカーさんなど、全部で73社に登録いただいて、
一緒に活動しています。このようなリサイクルの用途というのは、いわゆるグリーン購入法という法律の広まっている分野で拡大しています。
具体的には企業さんのユニフォーム、作業着、事務服などに広がっています。
例えば、松下電器産業さんの事務服のリサイクルというのも、この「エコサークル」をご活用いただいております。
日立製作所さんの作業着も、完全循環型のこのプログラムをスタートいたしました。日立事業所さんの売店の中に、
写真のような回収ボックスを設置していただいています。使えなくなった作業着がこの回収ボックスに戻される横で、新しいユニフォームが販売されています。
そのほか、全国のヤクルトレディのユニフォームも、2005年の夏にリサイクルさせていただきました。企業だけでなく、
自治体関係でも熊本県の水俣市役所の推奨事務服に、「エコサークル」対応の事務服が採用されました。非常に環境意識の高い企業にやっと広がったというところですが、
これからも企業のユニフォームなどでの取り組みはどんどん広げていきたいと思っています。
| 松下電器産業 |
事務服のリサイクル |
| 日立製作所 |
2005年より作業着の完全循環型リサイクルプログラムをスタート |
| ヤクルト |
2005年夏、ヤクルトレディのユニフォームをリサイクル |
| 熊本県水俣市役所 |
2006年より、推奨事務服に採用 |
| 近鉄 |
定期券をユニフォームにリサイクル |
| JR東日本 |
2006年3月より、電車シート(エルク)のリサイクルを開始 |
| その他 |
ポリエステル製の選挙ボードやベッドマットもリサイクル |
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繊維だけではなくて、例えばベースがポリエステルのフィルムで作られた定期券のリサイクルにも取り組んでいます。
近鉄さんの使用済みの定期券を、松山事業所でもう一度ポリエステルの原料まで戻して、それを駅員さんのユニフォームに生まれ変わらせています。
ポリエステル繊維のリサイクルを、「繊維to繊維」と呼んでいますが、これは「フィルムto繊維」と呼ぶべきなのかもしれません。
選挙ボードやベッドマットといったものにも、ポリエステルで作られているものがあります。こちらも、「エコサークル」でリサイクルされて循環しています。
実は、電車のシートもポリエステル製のクッション材が使われており、「エコサークル」でもう一度、原料まで戻して生まれ変わらせるというプログラムが、ちょうど1年くらい前からスタートしております。
山手線に乗られる時、「これは使い終わったら松山に行くんだな」と、意識して触ってみてください。
また、アメリカのアウトドアアパレルのパタゴニアさんと、2005年の夏から、完全循環型のリサイクルプログラムを共同で展開しています。
パタゴニアさんと取り組むことには二つの意味がありまして、一つは一般の消費者の方に完全循環型対応の商品を手にとっていただいて、
また「エコサークル」に参加していただけるということです。もう一つは、これまで国内に限った取り組みだったのですが、北米の回収プログラムが始まり、
グローバルでの取り組みの第一歩を踏み出すことができたという点です。
実際に回収して、リサイクルして新しく生まれ変わった「キャプリーン」という商品がパタゴニアさんの店頭で売られています。
首のところに「エコサークル」のマークが付いていますが、それが完全に循環するというマークになっています。パタゴニアさんのショップには、
回収ボックスが設置されていて、本当に使えなくなったものをこの回収ボックスに返却していただきます。なにもまだ使えるものを回収するのではなくて、
あくまでも使えなくなったものを回収してリサイクルするということです。単にリサイクルしますよ、というだけじゃなくて、
より長く使っていただける素材をお客様に提供し、それでも使えなくなったものは回収してリサイクルできる、そんな仕組みを作っていきたいと考えておりまして、
ちょうどパタゴニアさんも同じような考え方だったので実現することができました。共通の理念というのがまずあって、
そこから取り組みがスタートするというケースが多いのが現状です。
| パタゴニア |
2005年の夏から、完全循環型のリサイクルプログラムを共同展開 |
| イオン |
プライベートショップ「SELF SERVICE」にて婦人ニット素材として使用される |
| ロハスクラブ |
「MY DESIGN エコバッグ」を共同開発 |
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イオンの「SELF SERVICE」というプライベートショップでは、婦人のニット用の素材として使われています。この製品は、回収対象として販売されています。ニット独特の触感を持つ製品、またニットとは全然違う風合いの製品も実際に販売されています。これも一般の消費者を対象にしたリサイクルプログラムといえます。
次は、ロハスクラブと共同で開発した「My Design エコバッグ」です。レジ袋を削減できるという意義もありますが、買い物という日常生活において身近なシーンで使う商品で「エコサークル」、または繊維のリサイクルというのをみなさんに知っていただくことも大きな意義だと思います。
この「エコサークル」というのは、素材メーカー1社ではなかなか広がっていくものではなくて、間にいるアパレルさんとかメーカーさんもそうですけれども、消費者の方に参加していただいて初めて「リサイクルの輪」が成り立っていくものです。皆様からも、「こんな取り組みができるのではないか?」という意見があれば、ぜひお聞かせいただければと思います。