|
そして、より重要なのが街を舞台に活動する人の意識や行動スタイル・ワークスタイルの変革である。理想的には環境配慮型の設備やシステムを適切に使いこなし、無理なく環境配慮行動が取れる“環境感度”の高い人が、地区に多数存在することであり、そのために地区環境の“今”と対策を取った“未来”が地域や個人にフィードバックされる“エコ・リテラシーが日々高まる地区”を目指す。
|
現在「大丸有」地区において、30~40人の学識者や有識者の方々、地元のみなさんなどに参加していただいて、委員会を作り、このエリアの環境ビジョンを考えています。
「100年以上にわたって、社会の要請、技術の進歩に適応する柔軟性をもってユーザーの多様なニーズに、多様な選択肢、多施策システムで応えてきたが、より重要なのは、街を舞台に活動する人の意識や行動スタイル、ワークスタイルの変革である。理想的には、環境配慮型の設備やシステムを適切に使いこなして無理なく環境配慮行動が取れる、環境感度の高い人が地区に多数存在することが求められる。
そのために、地区環境の現在と、なんらかの対策をした未来、それぞれにフィードバックされる"エコリテラシー"(環境に対する感度、環境問題と対策に関する習熟度)が日々高まる地区を目指す」というのが基本理念になります。
人のライフスタイルにあまり無理なく、環境や生活スタイルが地球にプラスになるような仕掛けを、街としても、スペースとしても、プログラムとしても提案することを目指しています。今年の5月くらいに具体的なプランを発表する予定です。
個人を「巻き込む」試みの一つが、個人にグリーン電力証書を発行する、というものです。簡単にいうと、自然エネルギーは発電コストが高いため、一般電力との差額をグリーン電力証書として販売することで、発電コストを補うという仕組みになっています。
秋田県の市民風車と、東京都内の太陽光パネルの2種類のグリーン電力証書を使用し、2006年の年末に「光都東京ライトピア2006」という「ミレナリオ」に変わるイベントで使用する電力8万kW/hをグリーン化しようとしました。300円の一口募金を4000口集めると、イベントで使用する電力をグリーン化できることになりました。
環境意識を持つ人は増えていますが、これまでは、それを実現させる「入り口」がなかったのだと思います。利用しやすい多彩なメニューを街が用意すること、これが多くの人々に街や地球によりコンシャスになってもらえる決め手だと思います。
例えば、さきほど紹介した「丸の内シャトル」などのエコ・コンシャスな乗り物を利用するとポイントが貯まるシステムや、実際に実施している例だとグリーン電力証書に半券をつけて、大丸有エリアで使用できる50円のエコクーポンになるなどの、さりげないインセンティブをつけることも考えています。
プロダクトを作っていくというのとは別に、都市活動の中心地である街全体を作っていく上で、街の人が環境というものをあまり意識しすぎないで、自然な形で環境にプラスになるような街づくりを続けていきたい。100年だけでなく、200年、300年、400年と続くサスティナビリティーを追求したいと思います。